『思想運動』は僕にとっては映画の運動だ 『思想運動』 活動家集団思想運動
もう三十年数年前だが、僕らフリーの映画人にとって、作品を自由に上映出来、観賞後もその場で議論出来る“素敵な空間”が最高に欲しかった。それが実現したのは『思想運動』の事務所に作られた“試写室”だった。そして、僕らが最初の活用者になった。たまたま、カナダインディアンの居留区に水俣病事件(1975年)が発生、情報を求めて被害者が水俣病の学習に来日したからだ。彼等は水俣など現地見学の総仕上げに、東京で水俣映画シリーズをぶっ続けで見た。ここで、だった。無文字社会の先住民には映画が最適だった。随伴の映画人から”カナダにもない。小さいけど凄い場だ”と羨望された。ーこのユニークな“試写室運動”の先見性は今も『小川町シネクラブ』として健在である。その機関誌でもある『思想運動』』を推薦させて頂きたいものだ。