イラク派兵を失敗させよう
小泉の“参戦”理由はイラクの大量破壊兵器の存在にあったはずだ。去年四月以来、その捜索は米英占領軍の最優先の作戦にも、十二月のサダム・フセインの逮捕と厳しい尋問にもかかわらず、何も出てこない。虚偽であり、戦争開始の大謀略であったことは明明白白である。小泉はそのペテンを百も承知の上で、アメリカとの同盟関係が第一として、一気にイラクへ違憲の自衛隊の海外派兵に国民を駆り立てた。番犬どころか狂犬である。
イラクは湾岸戦争以後、一貫してその存在を否定していた。牢獄のサダム・フセインも「ないものは見つからない」と動じていない。どちらに確かさがあるか。イラクの民衆は真実を見抜いている。嘘を憎悪している。「聖戦」というアラブのイスラム主義者の反米闘争が現地では“大義”であろう事は疑い難い。ならば自衛隊の敗北こそこの茶番劇の終息に相応しい。小泉の嘘はこれなくしては正せないだろう。かつてレーニンは欧州の平和と疲弊した民衆の解放のために、ツアー(自国)軍の敗北を願った。いまや歴史家でその正統性に疑念を持つ人がいるだろうか。皆無である。
「自衛隊よ、アラブのレジスタンスに敗北せよ」。私は“非国民”である事を恥じない。朝鮮、中国、アジアの侵略は“愛国者ニッポン人”の所行であったことを忘れないからである。